蒼い眼は語る[ぷちぷら仔猫舎] | 2次元ドットコム ショップ別比較

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猫が語る思い出話です。
犬や猫を拾っては見送り続ける老婆と老猫が語る小さな命のお話です。
「こんな日だったな。
覚えているか、ほら白と黒のブチ猫だった。
お前の皺くちゃの小さな手に乗るくらい小さくてさ。
冷たくて、凍えきっていて、オレだって抱いて暖めたんだ。
思い出したかい?お前は必死になって眠る事さえしないでにミルクを飲ませてた。
ずっと泣き続けていた声が静かになったとき、お前はさ……やっと眠ってくれた……なんていうものだからオレは何も言えなかった。
暖かくて、もう安心していいんだって、精一杯に飲み込みたくても……足りない量しか飲めなかったアイツはさ。
本当に眠ってしまったんだ。
お前に感謝する事さえなかったさ。
だってアイツは小さくて、泣いてばかりで、凍えて死に掛けていたのに暖かくなっただけなんだ。
安心しただけなんだ。
そうしたら、あんな小さな命は旅立つんだって教えてやれなかったよ。
気付いたお前が声を出さずに泣くのを知っているからさ。
いつも、同じことを言いながら泣くんだ。
オレは知っている」眠そうに細められた青い瞳で見つめてくる猫はヒゲをヒクヒクさせて語ります。
PDFは文庫本形式テキスト同梱

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