AceBug

CREO
『彼女の、蒼いカミ、その髪に染みついた、赤い紅い、アカイイロ』平凡な高校生活を過ごしていた早良賢一は、ある雨の日の朝、傘もささずに立ち尽くす少女を見かける。
少し気になったので、持っていた傘を無理やり押し付けた後、逃げるように学校へと向かった。
そして、その日の学校からの帰宅途中、事件は起きる。
突然の衝撃とともに、数メートル吹き飛ばされる賢一。
うつろな意識の中、朝の少女が自分へと声をかけていることに気付く。
彼女は何かで紅く染まった蒼い髪をかき上げ、賢一にキスをした。
―――こうして、賢一の日常は、日常ではなくなった。
それぞれの『大切なもの』を護る、奪う、破壊する。
思惑は刃となり、絡み合い、衝突する。
急速に歪みだす世界を目の当たりにし、賢一は『大切なもの』を護れるのか。
その右腕は、約束を果たすために――――