明日へのおくりもの~Gifttoyourfuture

らんちぱっく
「初めまして、マスター」「ずっと、会いたかったです……」「あなたに、歌を届けに来ました」初雪の舞う夜のこと。
俺は、彼女と出会った。
そうして二人の、一冬の想い出が始まった。
一浪中の予備校生である正雪は、受験に集中するためにアパートでひとり暮らしを続けている。
試験が近くなるとバイトも辞め、ますます勉強に励むつもりが、どうにも乗り気にならなかった。
ここって、本当に俺が入りたい大学なのか?俺のやりたいことって、なんだ?そんなとき、正雪の前にひとりの少女が現れる。
ミクと名乗った彼女は、正雪をマスターと呼んでは世話を焼きたがり、初対面のはずなのに慕ってくる。
失敗ばかりでも一生懸命な彼女と触れあううち、正雪は自分の進むべき道について向き合うようになる。
「ありがとうございます、マスター……」「わたしは、この景色を大切にします」「きっとこの想い出を、いつまでも覚えていると思います」雪が舞い散る空の下、少女はいつまでも歌い続ける……。