淫語なおさななじみ02弟みたいな幼なじみの舌は甘くて柔らか
ニードロップ 5歳年下の幼なじみ、ヒロ。女の子みたいな愛くるしい顔立ちで、線の細いしなやかな体躯で、肌がスベスベで良い匂いがして学校中の女子に大人気で――そしてオレに、恋している。
正確に言うと、オレへの気持ちを恋だと思い違いしている。
小さい頃のヒロはどこからどう見てもとびきりの美少女で、男子には「女男」とからかわれ女子からは嫉妬されて、双方から排斥の対象にされていた。
オレだけが唯一の味方であり心の支えだった。
あの頃に育まれた感謝の想いみたいなものを、ヒロは恋心だと思い込んでいるんだ。
――最近、ヒロの様子が変わってきた。
スキンシップが増えた。
二人で出かけることを冗談めかしてデートと呼ぶようになった。
思い詰めた表情でオレを見ていたり、何か言いかけて急に話題を変えたりする。
たぶん告白を考えている。
拒絶される恐怖と闘いながら、オレとの関係を変えようとしている。
……ヒロの想いを受け入れるわけにはいかない。
正直に言ってしまえば、ヒロと恋人になれるなんて夢みたいだけど。
オレと一緒にいたいと望んでくれるなんて、こんなに幸せなことはないけれど。
それでも……ダメなんだ。
だってアイツの気持ちは本当じゃない。
いつか気づくし、そのときヒロはひどく傷つく。
どうしたって避けようのないその傷を、せめて可能な限り浅くしてやりたい。
……そう、「同性の幼なじみ」が一番いいんだ。
いつまでも親しいままでいられるんだ。
だからオレは、彼女ができたと嘘をつくことに決めたんだ。
*音声ファイルmp3ファイル6本約95分*CV卯月杏奈*イラスト芹ざわ詳細は公式サイトでご確認ください。