スライムさまといっしょ
催眠スマホの淫魔 かつて、女性にはたいへん生きにくい時代があった。新しく開拓村ができてもしばらくすると賊かモンスターによって滅ぼされるような環境。
肉体の頑丈さで男性に劣る女性は社会的な地位が低い、余裕のない生活が当たり前な世界。
そんな世界にある日異物が紛れ込んだ。
変哲のない開拓村の一つに倒れていた光沢のある黒衣をまとった青年は、ていむという不思議な能力によってスライムと会話をし、力を貸してもらうことができた。
その力によって村の女性たちを助けていったという。
これが──スライム教のはじまりである。
信仰技能のスライム教固有のスキルによってスライムと意思疎通ができるようになったスライム神官たちは、スライムと共に暮らし、共に助け合い、さらにはお互いの身体を混ぜ合わせることでスライムとの結びつきを深めていった。
やがて、身体の一部をスライム化させれるようになって、たいていのものを消化できるようになり、大量の水が凍結か沸騰するほどのものでなければ寒暖も気にならなくなり、怪我した部位は一度スライム化させたあとこねくりまわして復元させれるようになっていた。
最終的には人の意識を保ったままスライムにいたったという。
時代が進み、技術が発展して生活に余裕ができてもなお彼彼女らはスライムと共に暮らしているのだった。
それはもう生活のためではなく、同化のさいのある種の快楽を求めてではないかと噂されている。