アイ〇スどうでしょう【ユーコン川下り編】

桃京武戯夜
ユーコン川では熊も刺す巨大な蚊が猛威を奮っていた。
トイレはなかったから、柔肌がむき出しになる度に餌食となって激しい蚊の襲来に遭う。
花を摘みに行くと痛ましい叫び声が辺りに響いた。
佐藤はゆるくないキャンプが嫌いだった。
外国で毎日カヌーを漕いではキャンプ地を転々とするそんな最高にアウトドアな生活を彼女は続けていた。
日本列島を縦断して対決に負けた者の定めであった。
イロハのイで死ぬかもと、アイドルは言う。
「ユーコン川160キロ」これは、文明から隔絶したカナダの大自然で皿も洗えるシャンプーで髪を洗い巨大蚊に悩まされ、夜になっても白夜で日は暮れず熊が来るからテントに食べ物すら持ち込めないという芸能界とは違う、大自然を生きたアイドル達の格闘の記録である。