桜風の祝福

Flos benedictionis
「一一あの日、出来なかった演奏会をしよう」音楽の有名な華音高校に入学した、元天才ピアニスト、桜樹宵一。
前の席に座ったのは、ワケありのアルトサックス奏者、桜木藍咲だった。
「また宵一と合奏がしたいの」「僕は弾けない」楽器から離れた天才と、楽器に触れたい秀才が選んだ道とは?「宵一がいれば、もしかして」「君のアルトサックスは上手くない。
でも、懐かしかったんだ」記憶と想いを辿る2人が掴む未来は、栄光か。
「なんで、弾けないんだ」「私は……あの子の音も殺したんだ」挫折か。
「僕は君の音が聞きたいんだ」「宵一のピアノは、私の背中を押してくれる」時に立ち止まり、1歩ずつゆっくりと前へ進む貴方に、どうか聴いて欲しい。
演奏出来ない2人が奏でる、音楽ラブコメディー、ここに開演一一。