夢七夜、竹の橋立にて。

色褪せ工房
クトゥルフ神話TRPG第六版シナリオ『夢七夜、竹の橋立にて。
』店頭に並べられた大型テレビからは老若男女悲喜こもごもの情報が流れてくる。
都会の喧騒と灰色の雲。
うんざりするような世界の中、約束の時間が過ぎていく。
このまま立ち去ってやろうか。
ふとそんな考えが頭をよぎる。
馬鹿馬鹿しい。
そんな事が出来るわけもない。
いやむしろ、その選択こそ利口かもしれない。
優柔不断さが足を右往左往させる中、そいつは丁度15分遅れでやってきた。
「やあ、待たせたね――――」