1●歳の団地妻0

覚醒キマリズム
団地に越してきた(俺)は1●歳の団地妻、狼谷観月(かみやみづき)さんとよく話すようになる。
(俺)に対しやけに好感度が高いふうに見えるが勘違いしてはいけない。
こうやって同い年の(俺)と親しげに接することで、旦那の嫉妬心と独占欲を煽れてしまうということに彼女は(完全に自覚的ではないにせよ、体感として)気づいてしまったからだ。
当初は(俺)もそれでよかった。
団地の壁は薄く、そうしていれば毎日のように彼女のでっかくエロい喘ぎ声が聞ける。
それだけで、よかったはずなのに──。
これは、日本最後の1●歳の団地妻と、そのお隣さんの(俺)の話──その始まり。