満妖集 第2巻

青村豆十郎
これは妖怪、怪異譚をテーマとした狂歌戯文集である『満妖集』の2巻目です。
実は第一巻は縦書き、第2巻は横書きとなっております。
第2巻では横書きでしか表現できなかった言語遊戯を取り混ぜ、比較的自由度の高い作品と回文関連作品を収録します。
狂歌青豆流の主宰である私、青村豆十郎ですが、2015年、『回文力強化ドリル入門編』を著し、回文の技巧や用語について体系立て、回文に於いても青豆流を創始いたしました。
私は言語遊戯に関する事柄を広く何でも実践研究してきましたので、これまでも回文愛好者にそれとなく名を知られた存在ではありました。
狂歌体の回文作品数やその創作スピード、発想力。
また連句形式で完全回文としては日本一の長さといえる作品『特記歌詞追加無期限連句』を発表するなどし、「回文界の王・ただしドリアンのような」と認められております。
この但書、ドリアンは「果物の王様」と呼ばれていますが何故に王様なのか根拠が無い。
まあ、そんな感じで何の裏付けも資格も無く、際立った個性だけで「王」を名乗っている次第です。
そんなわけで、回文と言語遊戯の怪異譚狂歌集『満妖集』の第2巻です。
縦書きであった第一巻にも怪談小咄に狂歌を添えたものを何作か出しておりますが、この第2巻ではそれを冒頭からやります。