幼馴染をふたなりにカツアゲされた話

フラットルリット
子供の頃から好きだった幼馴染、菜穂といつも通り一緒に登校していると、ヤンキーと肩がぶつかってしまう。
ふたなりだと気づいて咄嗟に顔が強張ったその時「何睨んでんだコラァ!!!!」顔に走る激痛、菜穂の悲鳴とヤンキーの怒号が聞こえ口の中がどんどん鉄の味でいっぱいになる。
「やめて!!!」ぼくを庇う様に菜穂が立ち塞がった。
その身体は震えているが目は力強くヤンキーを睨みつけていた。
「へ〜じゃあ彼女ちゃんに責任とってもらおっか」ヤンキーはそう呟き菜穂を連れ去った。
僕は薄れゆく意識の中遠ざかる2人をただ見てる事しかできなかった。
どれくらい時間が経っただろうか。
菜穂を探さなきゃ。
身体中が痛い。
「……」何か聞こえる…?頭の中が嫌な想像がよぎる。
「……」この路上裏からだ。
頭の中の想像は最悪の色をしていたが、その路地裏を確かめるしかできなかった。
またいつもの朝を迎える為に。
本編9ページ次回予告4ページ黒ノリモザイク