第四資料室報告書 第1号 「三つの由来」

第四資料室
正式な部署名は存在せず、旧庁舎西側の使われなくなった書庫の一角に、ひっそりと設けられた空間――それが「第四資料室」である。
ここには結論に至らなかった報告書、照合途中で止まった資料、判断を保留された記録だけが集められている。
採用された調査は正規の棚へ移されるが、説明しきれなかったもの、理由だけが欠落したものは、この部屋に残される。
午後になると西日が差し込み、書架の影がゆっくりと床を伸び、乾いた紙の匂いが漂う。
誰も積極的に立ち入らないが、廃棄もされない。
記録として存在しながら、意味だけが宙に浮いたまま保管される場所。
それが第四資料室である。
※公開サンプルに使用したイメージの一部にはAI生成素材を含みます。