だけど、恋しくて

思現
「何で、大きくなるんだろうね」耳元で囁いた叔母の、そんな心情の吐露は、ある種の恍惚と共に私の耳に残っている。
可愛くなくなったし、見せられないくらい、汚れもした。
叔母がいつ結婚したのか、憶えていない。
ただ、叔母の旦那とは、今でも打ち解けることができない。
ここまで心情を吐き出してもいいものかと迷った。
ただ、何かしらの形にしたかったのだと思う。
たとえ、このような表現手段であっても、だ。
反面、このような表現手段だからこそ、自分の感情を吐き出せるのだ、とも思う。
性の衝動を伴わない感情表現など、軽薄で、陳腐なものでしかない。
赤面するでしょ?気楽に「愛してます」なんて。
まぁ、いいや。
作っちゃったものは仕方ない。