姉妹の秘密
紺色の小部屋 黒いレオタードに身を包み、黒いマスクで顔を隠し、暗い陰に身を起き、依頼人の求めに応じて動く黒子。一言も話さず、物音も立てず、闇の中からじっとプレイを見守り、求められた時だけその姿を現す。
居るけれども、居ない。
居ないけれど、確かに居る──それは、たとえ家族であろうと決して話すことはできない、「裏のアルバイト」。
黒いレオタードに包まれた身体がどれほどうずき、黒いマスクで隠した顔がどれほど火照っても、決してそれを表に出してはならない。
それが陰に潜む黒子のルール。
けれど……秘密と秘密が交わる時、世界はゆっくりと歪み始める……