プリンセス・プラスティックグリッドクラッカーズforDLsite
ユキジルシ プリンセス・プラスティックシリーズ第4弾。公用情報政府システム・SAISを守る電子犯罪課・建部(たけべ)は、テロリスト広域指定11号(エスコート・エンジェル)の痕跡をたどり、その結果SAIS内で姿を見せたドクター・ラッティを追っていた。
もともとシステム工学になじんだ若年者を巡査補として扱う制度で新淡路警視庁に採用されて以来、アルバイトの警官である巡査補生活の中で彼は、先輩であり、自身の障害である錆猫病の治療にあたって、今や弁天堂大学病院遺伝子科部長の御門(みかど)と、そのそばで世界を変革してしまうような究極の人工生命を目指すプロジェクトを進める近江(おうみ)にあこがれながらの生活の中で、御門と近江の秘密を想像しながら、まず目の前の仕事にと集中し、そして警部補として情報犯罪の摘発を続けてきた。
その近江と御門の秘密とは、シファとミスフィであるのだが、それは厳重に隠されていて建部は知らない。
だが、そんななか、建部はラッティとその配下であり、人工生命であるクドルチュデスによるアジア共同体情報政府システムを狙うラッティの野望が、ついに実行に移される。
シファとミスフィもその予兆を建部と同じように感じていた。
しかし、その間に機密の壁があり、行政の縦割りがあり、建部をはじめとする電子犯罪課のみなは、必死に論理空間内の悪意ある人工生命の除去に取り組む。
そして、その困難の中、ついにクドルチュデスが建部たちの前に現れる。
絶望的な戦いに、建部はそのなかでもクドルチュデスが侵入の本命ではないことに感づいていた。
仮想領域管理ドライバ。
それがキーだと目星をつけ、建部は再起を図る。