ことりの花びら

猫屋
「あのね、あのね……」囁くように可愛い声が聞こえる。
「ないしょよ?おにいちゃんのは、気持ちよかったの。
」病院から帰ってきた妹の身体に残された赤い跡に、今まで抑えていた理性が飛ぶ。
誰に、なんと言われようと俺は妹が可愛い。
その可愛がり方が、ちょっとばかり世間と違うだけ。
俺が咲かせることを禁じられた花を、さかせてしまった罪悪感と、背徳の意識の中で、その花に誘惑され続ける。