望みの種子は二万年後に2島さち子

グループゼロ
故郷の町は銀泥に覆われ、克は母を捜してさまざまな地下国家に迷いこんでいきます。
「国民は、物になって生きるのですか?それが生産活動だと?」克が聞き返すと、茶碗である女は自信に満ち、茶碗のなかで幸福そうに飛び跳ねます。
「はい王様はそうおっしゃいます」記憶を除かれ、開放された克の行く手に突然、白髪の子と頭のない子の集団が現れます。
「ついて行っては駄目です。
何時だって導いたものは、わたしたちの運命まで引き受けてしまったものだわ。
ふたりは子狐にされて、見世物になる。
挙句の果て、頭のあるのと、ないのと、二つの首巻にされてしまう」追っていくのはサンだ!とすると、この子達は?