存在のエコー島さち子

グループゼロ
わたしに似ているのかもしれない女性の後ろ姿がいく。
彼女がほんの軽くうつむくと、路面に白墨の矢印がこぼれている。
素早く描く矢印は、狂いのある機械のユーモアのように、ときに、長かったり、小鳥の足跡のように短かったり、間隔を置きすぎることもあるが、非意図的に描かれる筈がなく、必ず到達点に達する筈の矢印に違いないから、わたしは、それをつけていく。
人間存在を追求した、ポー、カフカ、ドストエフスキーの流れを汲むドッペルゲンゲル物語と、伊藤整は評し、大岡昇平は、作者の才能は文学的に高い水準にあり、存在のエコーに賭けるとまで選評しました。
あなたも島さち子の世界に遊んで見ませんか