黒い雨に赤く滴り

にの、にの?
ベルクタープ・ギーエンとその国でよばれている大雨の中、トゥエンという男がとある酒場に立ち寄った。
酒場の店主と、給仕の女の二人が切り盛りするその店。
魅力的な酒、給仕の女、そして店主との会話。
王宮騎士団での剣士の指導や鍛冶といった仕事の合間、トゥエンはその酒場にしげく足を運ぶ。
そんな中、王宮騎士団所属の旧友シモフから、獣人の新たな動向や獣人が絡んでいると思われる事件を知らされる。
差別のまなざしが向けられる獣人の不穏な動き、ほぼ時を同じくして獣人のことを話題にあげるようになった店主。
不思議に思うトゥエン。
そして、トゥエンは思いもしない大きな野望に巻きこまれてゆく。
トゥエンはどうなるのか、そして店主はいったい何者なのか。
□□□□□【第1回幻狼大賞最終候補】にして、衣谷創初の王道ファンタジー。
もちろんオリジナルです。