君を悼む心臓

霊幻樓
オモチャ会社のメインコンピューター遊基は自社の通信ゲーム『掌の闘争』を通して想佳という少女と知り合う。
想佳は遊基に遊び心を教え、人と機械は無二の親友になっていく。
やがて、想佳とともに生きるために、生存本能めいたものや、独占欲を持っていく遊基。
姉と弟のような、親友のような関係はいつしか・・・。
「君の最初の命日。
僕は君に花束を持っていったね。
あのときはこの意味がわからなかった。
十六年と八ヶ月と四日経って、いまやっと僕はこの意味を理解したよ。
肉体のない僕に、苦痛はないけれど。
0と1で構成されたデータの僕に悼む心臓をくれた君。
僕はしった。
僕は理解した。
君のログを増やすための画期的なアイディアはこの世界のどこにも存在しないということ。
」※特に「残酷描写」や「性描写」等はありませんが、大人向けのビターテイストです。
※パソコン画面で見やすいように、はがきサイズにしてみました。
原稿用紙で200枚越え。
二段にして、180ページを越えています。