習作「無名有人のモーメント」

松坂文庫
ある日、一人の男子中学生は、自分の名前に己の存在を奪われていた。
家族を、恋人を、あらゆる日常を剥奪された彼は、自分を取り巻く世界の稀薄感に脅かされるのだった。