STIGMASide-KoichiVol.1

夢幻童
誰にも明かせない、極端に不遇で忌まわしい生い立ちを秘め、人との関わりを避け、幼い頃から自らを「とうめい」な存在として生きてきた少年、幸一。
■4の春、引越した先のマンションの隣人黒崎は、幸一には理解できない奇妙な強い関心を彼に抱く。
当初は強引さに戸惑いながらも黒崎の「好意」や親切に流され、次第に彼に依存し始めた幸一は、全くの無知の状態から少しずつ、早すぎる性的体験を刷り込まれていく。
梅雨明けの土日。
初めて黒崎の家に泊まることになった幸一は、黒崎の用意した明け方まで続く痛みと快楽の性の狂宴を、戸惑い、おそれながらも受け入れていく……。
物語開始時点では、セックスの意味も知らず、オナニーに至っては言葉も知らず、精通もまだ遠い少年の一人称による主観的なエロスと快楽、恐怖や苦痛の描写。
その向こうに仄見える業深き学者黒崎の悪意。
約69000字。
挿絵2。