堕とされた理性―淫魔が誘う欲望の世界―

玄姫屋代
目が覚めると彼女は悪魔としての自意識を持っていた。
自分は何がしたいのか、それを考えた彼女は人間界へと向かう。
そこで家庭環境に恵まれず、幼い頃から両親による育児放棄を受けてきたために、絶望的な気分のまま日々を送っていた一人の人間と出会う。
その表情、まるで自分の事をわかっていないその人間を見て、身体の内から沸き上がってくる欲望を無意識の感じていた……そして気がつけば人間は淫魔の手によって欲望の赴くままに快楽と欲求の世界へ堕とされてしまっていた……その手に掴んだものが片道切符だとも知らずに