輪姦学校

L同盟
人よりも頭一つ分抜きん出ているので、目立ちたくないと思っても、目立つ。
いじめに負けないようにと中学からはじめた柔道により、成長期ということもあって食欲が増し、体はどんどん大きくなり、ほどよい脂肪を含んだ筋肉が身についた。
そしてそのために、いわゆる不良といわれる連中に目をつけられることとなり、高校までは使い走り生活を送っていた。
(大学こそは!)そう思って地元から離れた大学を選び、合格し、一人暮らしをはじめた。
近所に住んでいる親と同年輩か、それより年上の主婦らとは仲良くなったが、大学では「仲がいい」と言えるような人間は、一人もいなかった。
(まあでも、そんなスグに出来るようなもんじゃないしな)そう自分に言い訳をしつつ、気を取り直そうとしても、視界の端々に映る楽しげな学生の姿を見ると、鬱々としてしまう。
颯太は大きな背中を丸め、うなだれながら歩いた。
そんな颯太の背を、ポンと誰かが叩いた。
「俺、一年の荻春斗な。
講義が時々かぶるから、同じ学年ってことは知ってる。
……同じ学年だよな?名前は、笠置颯太だっけ。
あのさ、お前、今度の連休、なんか用事あんの?」颯太が首を振れば「そっか」と春斗は嬉しそうに歯を見せた。
「俺、ダチらでコテージ借りて、遊ぶんだけどさ。
笠置の都合が悪くなけりゃ、一緒に来ねぇか?」強引な春斗の誘いに、颯太は「これはチャンスだ」と思い、頷いた。
いよいよ友だちができるぞ、と喜んだ颯太だったが――チロチロと鈴口を舐められ根元を扱かれて、颯太は呻いた。
「はる、と……やめ」「あ。
その詰まった感じで呼ばれるの、イイねぇ。
もっと呼んでくれよ、颯太」「はうっ」ぐり、と爪で鈴口を抉られ、颯太は顎を仰け反らせた。
「なぁ。
誰かにされんの、初めて?」「――っ!」颯太の全身が赤くなる。
「初めてなんだろ。
人にされんのが、どんだけキモチイか、たっぷりと教えてやるからな。
期待していいぜ」違う。
「俺は、友だちが……」欲しかったんだ、という声は震えて喉にひっかかり、出てこなかった。
情けなさに目頭が熱くなり、鼻の奥がツンとした。