妹を抱く背徳感と妻の匂わす懐疑心を感じながらも俺は 下巻

悶々堂
…俺は、人には言えない過ちを犯したことがある。
それは、実の妹である亜香里を犯してしまったこと。
ただ…これは俺の本意であって、本意ではない。
兄妹として行き過ぎた感情を向けながらも、俺は普通の兄でいたかったのだ。
そんな経緯から、俺には妹との間に見えない溝のようなものを感じていたのだが…ようやく、元の関係に戻れそうな時が来た。
何故なら一週間後、亜香里は結婚する。
完全に俺の手から離れ、他の男のものになるのだ。
これで必死で抑えていた欲望も落ち着くはず。
そう…信じていたのに。
無情にも一本の電話が鳴り響く。
それは…想像もしていなかった妹の婚約者の訃報だった。
※本作品は原作者の協力により制作しました。