処女壊体- the making of a saint-

雨宮 柘榴
外見も内面も醜い男……『高城亮』という男がいた。
彼の人生には光は無かった。
特に女性には虐げられ、罵られ続けた人生の中で、彼の望む女性像は歪み、更に狂っていった。
そんな中、高城は『吹山茜』という名の才色兼備の『聖処女』と出逢った。
今までの人生の中で味わった事の無い興奮と熱狂の中、その歪み狂った思想によりある決断をする。
『僕は、美しい彼女の存在を永久に保全しなければならない。
その責任が僕にある。
そのためには、彼女にどのような施しをする必要があるのか、考えた。
大学で医学を齧った末に僕はある結論に辿り着いた。
彼女の美しさを永久に保全するためには、この醜く脆い生身の肉体のままでは不可能であると。
僕を否定するその四肢も、汚らしく赤黒い臓物も、濁った血肉も彼女には必要ない。
僕は彼女という存在を永久に保全するため、彼女を【生き人形】に仕上げた』今の茜は不完全である。
その現状……茜の肉体と心を全て破壊し、新たに完全なる茜を造り出す。