大正浪漫ミステリー「碧落航路」

YUKIRINS
大正八年六月―英国帰りの紫藤は、親友の遠野に”女中候補を見定めろ”と、横須賀水交社平塚集会所――通称「平水」――に招かれた。
現地では、遠野の同期たちが先輩の結婚祝いを催しており、同席して共に祝杯を上げる。
しかし、突如としてもたらされる若き将校の無残な毒殺。
全員に存在する殺意と動機、秘められた関係性。
床に零れた電気ブランは、どんな謎を語るのか――深い霧に沈む碧落の地で、紫藤直樹の推理が冴えわたる!