冬誅夏葬
カタルシスが足りない 【影踏み六花】明良の幼馴染の少女、六花は、数年前に遭遇した怪異に影を奪われ、暗がりで浮かび上がる特異体質になっていた。高校進学を期に親元を離れた二人は、海沿いの田舎町で夏を満喫していた。
のどかな自然と綺麗な海。
いつまでも続いていきそうな、ゆっくり流れる穏やかな時間の中、怪異が静かに暗い影を伸ばしていく……【はるよぶ小梅】目覚めた私は、記憶を失い、雪深い山の中に居た。
不思議な力を持つ少女、小梅に案内されたのは、痩せこけた老人ばかりが住まう古びた山村。
失った記憶を取り戻すべく、小梅と一緒に探索する私は、やがてその村に蔓延る恐ろしい風習を目の当たりにする。