雪花の迷宮
雪灰堂 「じゃあ、これは誰の夢なのでしょうか?」扉を開けると海上のサンルームだった。目の前には見知らぬ着物の男の娘、灰がいた。
だけど灰にとって俺は、入院している自分を毎日見舞ってくれる幼なじみで友人の「深雪くん」らしい。
本当か疑うよりも先に、足元に落ちているくちなしの花に気付いた。
その花に触れた瞬間、蘇る目の前の灰の記憶。
記憶が蘇る花のありかを知る灰と共に、不思議な世界を巡る小さな旅が始まる――。
どうして自分は記憶を失ってしまったのか?不思議な世界の真実とは?願いが叶う木に辿り着いた時、散ってしまうのはだあれ?