その夜、妻がされた事。

ティッシュ箱
倦怠期…、いやただの嫉妬だろう。
若い男に声をかけられ、少し嬉しそうな妻を見て冷たく見放した。
好きにすればいい。
そんな一言を放ってからもう半日以上経つ。
「…あんた、灯りも点けないで何してんの?ったく、ほんとにみっともない…。
」聞き慣れた声に顔を上げると、いつもと同じように悪態をつく妻の姿があった。
もう帰ってこないのではないか。
そんな不安が杞憂に終わった事は嬉しかった。
あとは…あの軽薄そうな男を振って友人の家で今まで時間を潰しておいて欲しい。
そんな身勝手な願望だけが心の奥で燻っていた。
こんな時間まで何をしていたのか?あの男をどうしたのか?「…なんであんたに言わなきゃいけないのよ。
」そういう彼女の頬は赤らみ、狼狽した様子からすぐに分かった。
妻はあの男に抱かれたのだ、と。
「…あんたには関係ないでしょ…あんたが悪いんだから…」そんな妻の応えに耳を貸さずに、ただ感情のままに詰め寄った。
「ハァ…分かったわよ、話すわ。
」私に出来る事は、重い口を開いた彼女の話をただ聞く事だけだった。
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