楽章a

びびび文庫
鎮守府の古参艦娘のひとりである夕張は、新顔の駆逐艦・五月雨と出会い、恋に落ちた。
その頃から夕張はまったく同じ夢を、何度も繰り返し見るようになる。
五月雨を、その手で殺してしまう夢。
目が覚めるたびに罪悪感に苛まれる。
そんな中、夕張は艦娘たちのとある噂を耳にしてしまった。
“恋をした艦娘は、沈むと深海棲艦になっちゃうんだって”――もしかすると自分は、深海棲艦になりかけているのだろうか。
夕張の頬を涙が伝う。