七夕百合物語

エトワール
星の女神であるベガとアル(アルタイル)は二人とも女の子ですが好き合っています。
けれど、実際に逢えるのは一年に一度……。
二人の間には天の川と呼ばれる乱気流があり、一年に一度気流が大人しくなる時にしか逢う事ができません。
寿命は無いに等しい二人だからこそ、それでも一日千秋の想いで待つことができます。
しかもここの所、七夕の日は天気が悪く、天の川の水量が増えたために逢えない年が続いていました。
そして、ようやく、今日は待ちに待った想い人との出会いの日。
アルタイルは、恋人未満友達以上だった関係を今日こそ進展させようと気合を入れて、逢瀬の場所へ臨みます。
他愛のない会話の中からきっかけを掴もうとするけれど、緊張からか空回りしてしまうアル。
その態度に不信感を抱くベガですが、彼女も実は短い逢瀬の時間の中で今日こそは告白しようと内心焦っていました。
いつまでも切り出せない二人がようやく心を吐露しようとした結果、二人はお互いの想いに気づき拍子抜けしてしまいます。
すっかり緊張感が解け、今までの臆病だった自分たちを笑いあった二人は顔を合わせ、熱いキスを交わすのです……。