自由な時間を手に入れるための、WOOP魔改造
トランセル 2010年の夏、エレベーターの中で男が話しかけてきた。彼は僕の元同僚で、その日、僕は人生で最初で最後となるであろう自己啓発セミナーに参加していた。
ビルの一室を貸し切って設営された会場。
エレベーターを降りて、柔らかい絨毯を踏みしめながら会場に向かう。
向こうの方から聞こえてくる大きな笑い声と、「やればできる‼」や「ポジティブポジティブ」などの自己暗示。
正直やかましいと思いながらも、これまで見たことのない世界に少しばかり好奇心を感じていた。
会場の席は3つ分けられていて、集会の幹部らしき人たちには腕を組んだアロハシャツたち。
司会者の壇上ではモヒカンを赤く染めた中年の男性と、一回り年下の女性が何やら話している。
僕たちは“一般参加”と張り紙のある方のパイプ椅子に座ってしばらく待っていると、時間がきて、壇上にいた赤髪の男性が話始めた…。
世の中には「“その気になれば何でもできる”と信じていたい人」と、「堅実に、出来ることを確実に成し遂げる人」がいます。
僕は後者でありたくて、そのための方法を探しました。
このテキストでは、プレミア価値の付いた“自由な時間を手に入れる方法”として、WOOPについて実践的な解説をしていきます。