虐襲

アニム
ギラン・フォン・クルセード……。
彼は、過去に帝王として名を馳せた恐怖の男だった。
しかし、フェリシアド王国という小国に攻め込んだ時、彼の運命は大きく狂ってしまった…。
取るに足らない小国を攻め滅ぼすだけのこの戦争で、思わぬ大敗を喫してしまう。
ユリア・ランドクルス……。
ギランに身内を惨殺され、犯された復讐に燃える女戦士。
彼女は不思議な特殊能力を持ち、ギラン配下の猛将達を次々と討取っていく。
ギランも何とかユリアを追い詰めたものの、ユリアの真の力が開放され、敗れ去る…。
幸運にも一命ととりとめたギランは、ユリアへの復讐を誓い、その準備を着々と進めていく。
月夜に見る、あの最後の一瞬の悪夢を振り切り、逆にその悪夢を生きる糧として黒き心を燃やすギラン。
そして、ユリア・ランドクルスへの歪んだ愛情から生まれた復讐心は、満たされぬその渇望を胸に、今始まる…。
全ての手はずは整い、ギランの念願を叶えるべく歯車は回り出す…。
虐襲は、今この時から始まるのだから…。