風輪の詩
創美研究所 大学生の主人公は、毎晩、同じ夢を見るようになっていた。それは、恋人だった“椎名”と別れたときの夢だ。
彼女とは、大学に入ってから2年ほど付き合っていたが、ほんの些細な言い争いから、彼女を傷つけてしまい、結果、彼女は自分の元から去ってしまった。
そうした夢を見るようになって、失ったものの大きさに打ちひしがれ、後悔する日々が続いていた。
季節は夏。
主人公は、以前から考えていたツーリングの旅に出かけることにした。
――「傷心旅行」。
今の主人公にとって、誰も知らない土地で、新しい景色を見たり、新しい出会いが必要だった。
主人公は、旅に必要な最低限の用意をするとバイクに飛び乗った。
夏の太陽が輝く青空の下、主人公の駆るバイクが走り出す。
はたして、主人公にはどんな出会いが待っているのか……。