黒の図書館

ふぉーちゅん♪
◆ストーリー悩める少女達よ…ようこそ……黒の図書館へ……いつからここにいるのか、わからない。
何のためにここにいるのか───それは少し、わかる。
ここは図書館で、僕は司書だ。
書架の整理、本の貸し出し。
仕事と言えばそういったものだが、訪れる者の少ないこの図書館では、司書の仕事は思ったより少ない。
有り体に言えば、暇、ってことだ。
だから僕は、日がな一日、本を読んでいる。
退屈はしない。
本を読んでいるのだから、退屈などはない。
そあら、という名の女の子が、同じ司書としてこの図書館にいる。
彼女もよく本を読んでいて、休憩時間になるとお茶をいれてくれる。
彼女とののんびりとした時間を過ごすのは、苦痛じゃない。
全く苦痛は感じない。
ここは図書館で、僕は司書だ。
僕はこの図書館にいる。
だけど、この図書館がどこにあるのか、それはわからない。
彼女なら───そあらなら、そんなこともわかるのかもしれない。
でも、そんなことは実はどうでも良いと思っている。
おや、珍しくお客さんが来た。
彼女にお薦めの本を捜してあげよう。
これも多分、司書の仕事だろう。