AZの烙印

ぴよぴよ組
それは大きな戦争ではなかった。
大国と小国の競り合いだ。
余り時間もかからずに小国は、大国に吸収される。
よくある事だ。
主人公である『キルツ』は、この小国の兵士として戦争に出ていた。
彼が生き残ることが出来たのは、運が良かったと言うべきだろう。
だが、その後、奴隷として大国の首都に連れて行かれる事まで含めると運が良かったとは言い難い。
さらに、奴隷の証として、『AZの烙印』を首に押されたことは、彼にとっては最悪の出来事だと言ってよかった。
それは、彼の目の前で脱走を試みた仲間の奴隷が一瞬で灰になったことが、すべてを物語っている。
奴隷市場で、競りに賭けられた『キルツ』は、何故か、その日の最高値として見事に競り落とされた。
娼館の女主人、エルフの『クレージュ』によって。
そしてキルツは次の日から、娼館で働くために、屋敷の雑務全般を行っている『ミレー』から、性技のすべてを仕込まれることになる。
教育が終了すると、いよいよキルツも店に出ることになった。
その課程で出会うさまざまな女性たち‥‥‥高飛車な少女『エレナ』。
エレナの友人『リリィ』。
ネコの獣人『ギギ』。
戦災未亡人『ノーラ』。
そして、先輩奴隷『フィクス』と競いながら、やがて彼女たちの心を掴むとき、キルツの新しい未来が始まる。