天使のすきゃんてぃ
スウィートハーツ ▼ストーリー俺は良司、アルバイトに励む勤労学生だ。まぁ、勤労と言ってもたいした物がないこの田舎町。
俺の母親がキャディーをやっているこの『森山カントリークラブ』のクラブハウスで、ウエイターをやっているのだ。
幼馴染の綾乃も一緒のレストランでウエイトレスをしているので、なにかと口うるさいのが煩わしくあるが……まぁ、概ね問題もなく、毎日を送っていた……が!?破局(?)はいきなりやって来た。
この不景気でカントリークラブは倒産の危機にあるというのだ。
オーナーの森山氏はすまなそうに頭を下げてくれたが……所詮いちアルバイトの俺たちにはなにも出来ないんだろうか?その時、森山氏の一人娘で有名なお嬢様学校に通っている麗美さんが現れ、なんとかこのカントリークラブを守りたいと言い出した。
そんなおり、森山氏の古い友人で自称『英国紳士』のお客さんが現れた。
俺たちに、カントリークラブを救う良い手段があるというのだ。
そして、人を呼ぶにはやはり人のサービスが一番で、その為には覚悟は出来ているかと麗美お嬢さんや綾乃に聞いてきた。
こくりと頷く二人に自称英国紳士は、事もあろうに下着姿でウエイトレスをやれと言いだしたのだ!?真っ赤になる女の子達以上に俺は腹が立ち、自称英国紳士に向かって食って掛かった。
しかし、彼は「なにも風俗というわけじゃない」と、ゆっくりと説明を始めた。
なんでも英国を初めとした海外では、下着姿に着飾った女性達がウエイトレスのサービスをする事自体、そう珍しい事ではないらしい。
勿論誰でもそのサービスを受けられる訳ではなく、やはり一部の高級会員だけが恩恵を受けるのだ。
そして真のハイソサエティーは、そんな女性に性的なサービスなど期待しておらず、単に優雅な女性美を嗜むのだ……と。
確かに金持ちなら今更女になど困ってはいないだろうし、実際お触り禁止の高級バニーガールのクラブなどは耳にした事がある。
しかし、いくらお触りやエッチなサービスの無いとはいえ、下着姿とは……俺がそう悩んでいるうちに、麗美お嬢さんや綾乃までが「やる!」と言いだしたのだ!?二人の覚悟に満足そうに頷く自称英国紳士……それから、オープンまでの数日間、準備&高級ウエイトレスとしてのレッスンのために、マネージャーがやってきた。
その人は妙齢の女性で可奈子さんといい、なんでも何軒もの高級レストランのアドバイザーをしてきた人らしい。
そして彼女が用意したコスチュームとは……やはりというか当然、ゴージャスながらも肌も露わなランジェリーだった。
結局俺もウエイターとして残る事になったが……ひょっとしたら、ここは天国なんじゃないかと思えてならなかった。