実習生~危険な教室~

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■ストーリー主人公が通う男子校には、毎年教育実習生を迎える制度があった。
何時の頃からか、この学校には、「美人の教育実習生を相手に初体験をした学生」の噂話というのが、半ば伝説のように囁かれていた。
その為か、実習生を迎えるこの時期は、野郎ばかりの学内も、いささか浮き足立つような気分が蔓延している。
主人公・良一たちのクラスは、卒業を控えた3年目であり、前回、前々回と、2回の教育実習期間を経験しているので、邪な幻想を抱きながら浮かれる後輩たちの様を、やや醒めた様子で眺めてはいる。
だが、一方で「今年こそは…」と密かにロマンスを夢想する気が無いことも無い。
年齢相応の照れや気負いもあって、誰もが平静を装いつつ、実習生を迎えるのだった。
そんな中でも、下卑た気勢を吐いている連中もいる。
不良グループの加藤たちだ。
「見てな、今度の教生でイケてる女がいたら、この俺様が絶対モノにしてやるぜ」「オレにもオコボレ下さいよ、加藤さん」「おめえらまだ童貞だろ?期待してな、そっちの方の授業も、手取り足取りみっちり教えてもらえるぜ」下品な連中だ…主人公と加藤たち不良グループは、何かと反目しあう関係がくすぶっていた。
「加藤君!静かにしなさい!」彼らを一喝したのは、クラス担任の冴木可奈子。
日和見な態度ばかりの教師たちとは違って、彼女だけは、加藤たちにも臆することなく堂々と叱責を加える教師だ。
その毅然とした態度から、通称「学園のマドンナ」などと称せられている。
この、いつもの風景、いつもの事柄、いつもの生活が、これから3週間という短い間だけ、教育実習生という部外者の訪問によって、いつもと異なる日々となる。
それは一体、どんな日々になるのか……。