隷嬢倶楽部~堕辱の虜因達~
D.O. 絶えず黒い噂のつきまとっていた企業、「上月コーポレーション」の社長、「上月義一」が急死。その跡を継いだのは、一人息子である「上月和人」だった。
父親が、汚い事に手を染めていた事を認識している和人。
彼自身も、利用出来るものは全て利用して、トップが変わって権力闘争が起こっていた企業内での立場を確立してゆく。
そうして、わずかな期間で企業の全権を完全に掌握。
「社長が若返ったかのようだ」とまで言われるようになるのだった。
ある時、義一が手を出していた細かなビジネスについての資料に目を通していた和人は、小さなクラブについての資料に目をとめる。
何の変哲も無いようなこのクラブは、どうやら重要な客に対して裏のサービスを行う為に作られた秘密クラブらしい。
驚くべき事に、店で働く粒ぞろいの女の子達は、そのほとんどがこの手の店とは縁遠い、元はずぶの素人ばかり。
資料の中にあった経歴書によると、全員が借金の形や、何らかの弱みを握られて、この店で働く事を余儀なくされていた。
さらに、義一の決裁待ちになっていた、店で働かせる候補者のリストも存在。
そのリストの中に、和人は初恋の少女「火浦陽子」の名を見つけた。
資料によると、どうやら陽子の父親が、上月コーポレーションの関連会社に対して莫大な借金を負っているらしい。
その事実に、暗い笑みを浮かべる和人。
悪魔と呼んで忌み嫌っていた父親の血が、自分にも流れている事をはっきりと自覚する。
果たせなかった想いを、暗い情念に変えて、陽子をモノにする計画を立ててゆくのだった。