ゆきのかなた

RUNE
永遠に終わらない物語は無いから誰かがそう云ったいずれ全ては色褪せる様に儚く消えてしまうんだよ確かに誰かがそう云っていた全ては追憶の中誰もいない廊下白いヴェールで覆われた世界凍るような冷たい風思い出す事の出来ない記憶の彼方でも……それって雪の様だよねと、その誰かは訊いてきた雪?と僕は聞き返す手のひらで消えていく、切なく舞い降りた、たった一欠けらの雪……ふっとその言葉の通り、天から一欠けらの雪が舞い降りたその誰かはそれを両手で受けとめ、その消えゆく様を見つめる―――――――