FifthAile

RUNE
それはいつ、誰が発見したのでしょうか。
今ではわからなくなってしまいましたが、魔法にも似たその技術は人々の生活に再びの潤いと希望をもたらしました。
そして、その合成による恩恵が世界に広まっていくことと同時に、あるひとつの伝説も広まっていきました。
「天魔」という存在です。
世界のバランスを司る力。
天使にも悪魔にもなりうる両面性。
今では、童話や絵本でもおなじみの存在です。
子供たちはみんな天魔に憧れ、幻想的な思いを巡らせています。
しかし大人になるにつれ、子供たちは天魔のことを忘れていってしまいます。
「天魔?あんなもんは、子供向けのおとぎ話だ」と、一笑に付す大人もいます。
あなたも、天魔への想いを忘れていたひとりでした。
ある夜。
貴重な草花を採取しに行った山奥で、あなたは神秘的な泉を発見します。
その雰囲気に呑まれ、あなたは声も出ませんでした。
天頂には、蒼白い月。
地を覆う、仄白い霧。
一陣の風が吹き抜け、重く湿った霧が晴れると、そこに。
彼女たち――4人の娘たちは、そこにいたのです。