Palmyra~熱砂の海と美なる戦姫~

桜月
◆ストーリー大ロゥマ帝国とサーサーン朝という二大強国に挟まれた小さなオアシス都市パルミュラ。
都市の実力者たる父の命を受けたウァバは、和平の外交使節団の代表としてサーサーン朝へ。
しかし、そこはお転婆娘ウァバ。
道中お忍びで使節団を抜け出し、一時の自由を満喫しようとしたら、なんと奴隷商人に遭遇、主人公もろとも囚われの身に。
――果てさてどうなる!?◆登場人物●ユージ紀元3世紀のシリアの砂漠に流れ着いた日本人。
わけもわからぬうちに数多の事件に巻き込まれてゆくも、周囲の助けもあって己の信じた道を進んでゆく。
性格はおおらかだが、曲がったことがキライで強い意志を持っている。
●ウァバラトゥ舞台となるパルミュラの実力者の娘。
通称ウァバ。
権力者の娘として、我が儘いっぱいに育った高慢ちきなお嬢様。
父とは別居で、別邸ともいえる建物を宛われている。
苛烈な政策を続けるウァバの父に主人公は疑問を持つが、ウァバは父の事を信頼し慕っている。
賢者から伝授された彼女の魔法は、魔力に男の精を必要とする。
●ザブダスウァバの従姉でオダエナトゥスの姪。
武芸を好み、矛を使わせては右に出る者のない猛者でもあるが、実は戦は未体験。
物心付く前に両親を政変により失っており、家族の愛情に飢えている。
特に武勇に優れる兄に憧れ、日々鍛錬に励んでいる。
ややブラコンの気あり。
謹厳実直で、ウァバとは正反対の性格ながら、ウァバがもっとも信頼をよせる相手でもある。
●バトウァバの母親で、パルミュラの実力者の二人目の妻。
ジプシーの首領だったアラブ人を父とし、母は教養豊かなギリシア人である。
父の元で幼い頃から頭角を現し、軍を率いる統率力に長ける。
また、ギリシア人哲学者に師事し、多くの国の言葉を操る等、才色兼備の女性。
気丈で美しく気高い女性で、頼る者のないユージの心の拠り所となる。
●マエオニウスザブダスの兄。
ウァバの従兄でオダエナトゥス、パトの甥。
オダエナトゥスから絶大な信頼があり、彼の親衛隊長を務める将軍。
●オダエナトゥスオアシス都市パルミュラを統治する実力者。
親ロゥマの政策をとり、東の強国サーサーン朝と戦うことになる。
●シャプールサーサーン朝ペルシア二代目皇帝。
西方ではロゥマと互角以上に戦い、東方ではクシャーナ朝と交戦しアフガニスタンに進出した。
●アウレリアヌスロゥマ帝国皇帝ガリエヌスが信頼する騎兵隊総司令官。
低い身分から身を起こし、先帝に才能を見出されて抜擢された。
●アトラントロゥマ帝国に従軍している魔女。
その詳細は一切不明……。
●オウレリアンロゥマ帝国きっての名将と謳われる老将軍。
蛮族の急襲する激戦地となっているドナウ方面軍の総司令官。
●バリスタパルミュラの属する州の主要都市エメサの実力者。
ロゥマの圧制から人々を解放しようと立ち上がる。
●クイエトスバリスタの妹。
炎の精霊を使役した召還魔法を自在に操る魔女で、魔法の存在をパルミュラ軍に対して知らしめることになる。
●スパルタクスバリスタ配下の豪将。
エチオピアの刀剣ショーテルの使い手。
自由と平等の象徴、ロゥマを震撼させた剣闘士奴隷の名を冠する男。
●ルクレティアロゥマ帝国第三の都市アンティオキアの南にあるダフネ村の娘。
ユージたちが世話になる、優しく朗らかな性格の少女。
●ルクレティア両親父はウァレリアヌス帝の親征に駆りだされ、カラエの戦いで行方知れず。
母とルクレティアと助け合って生きてきた。
●フィルムスエジプトに拠点を持つ、反ロゥマ派の奴隷商人。
敵としてユージ達の前に立ちはだかる。
目に見えない斬撃武器を自在に操る。
●ヘロデスウァバの腹違いの兄で、オダエナトゥスの嫡男。
権力者の嫡子として我が儘に育った高慢ちきなお坊ちゃま。
●ロンギノス若き頃のバトの家庭教師を務めたギリシア人哲学者。
後にバトに請われ、パルミュラ軍の軍師となる人物。
●アグリッパロンギノスと共に暮らす少年。
彼の孫のはずだが、ギリシア系の血は引いてなく、東洋系らしい顔立ちをしている。
彼のペットは…?