何処へ行くの、あの日

MOONSTONE
“MOONSTONE”渾身の意欲作が、ついにDL版にアナタのもとに!「少女を殺した」という曖昧な記憶を引きずる主人公。
タイプスリップする“マージ”という薬で過去を探るうちに、ヒロインたちの様々な心の傷にを垣間見て、交流を深めていくストーリーだ。
「SeriousLyricalFantasy」と銘打たれた本作は、まさに人の心の闇をリリカルに描写し、悲劇の美学とでも言うべき深い物語性を内包している。
それだけにヒロインとの恋愛も濃密に表現され、エッチシーンのドキドキもより刺激的でディープな味わいがある。
プレイするごとに、謎が深まり、知らず知らずにゲームの闇に引きずり込まれてしまいそうな本作。
ぜひともその醍醐味を味わってほしい!◆ストーリー“少女を殺した”というかすかな記憶を糸口に、時の彼方に封印された様々な“傷”が浮かび上がる――俺が殺した少女は、誰だったんだろう──。
主人公“国見恭介”の脳裏にちらつく一つの映像。
遠い過去の記憶。
細部は何処までも曖昧に、核心だけが恭介の心を貫いている。
――「俺は確かに、一人の少女をこの手にかけた……」――。
時間も場所も不確かで、それが誰だったのかすら分からない。
思い出は、頭にばかり詰め込まれるのではないと、恭介は思う。
身体が覚えている。
主の意志からは隔たった場所から、身体が一つの映像を映し出す。
……遠い過去の記憶。
細部は何処までも鮮明に、恭介を緋色の追体験へと誘い出す――「ふふっ……お兄ちゃん……」。
誰かが少女の手首をきつく掴み、汗に濡れた肌、荒い呼吸、重ねられた肌の色。
恭介には、絵麻という妹が居た。
頭も身体も覚えている。
記憶は何処までも鮮明に、追体験の必要もなく、今日も同じ行為が繰り返される…。
国見恭介は、もう一つ、罪を抱き続けてきた。
高低差が激しく、自然に囲まれた森園町。
この町において、とある噂が、まことしやかに流れていた。
“マージ”という名の薬、それが町に出回り、その薬はタイムトリップを可能にするという。
“マージ”を巡る騒動が次第に町を騒がしくさせ、やがて、恭介もそれを手にする事になる。
その時、恭介の脳裏に浮かんでいたのは、過去に犯した過ちの事だった。
“マージ”によって、浮かび上がってくる過去。
それはやがて、恭介を、彼を取り巻く少女達が抱える心の深みへと導いていく……。
◆登場キャラクター●国見絵麻主人公の義妹。
桐敷学園に通う一年生。
冷静沈着で淡泊な印象。
光の強い瞳が特徴的だが、自己主張には乏しい。
主人公とはまた異なる意味で、積極性に欠けている。
主人公の事を深く愛している。
●神崎千尋桐敷学園へと転校してくる少女。
数年ぶりに再会した、主人公の幼なじみ。
子どもの頃、主人公達の住む町に引っ越してきた。
そして、夏の終わりに、別の町へと引っ越してしまっていた。
明るくほがらかで周囲の人を心地よく温めてくれる。
いつも一緒の黒猫は、日曜日に拾ってきたら“サンデー”らしい。
●茂木一葉桐敷学園に通う1つ下の幼馴染。
さっぱりとした性格で、男女問わずに人好きのするタイプ。
ケーキ作りが得意で、学校が禁止しているにもかかわらず、喫茶店にてアルバイトをしている。
とある事情から、以前に一家が離散してしまい、今は生まれ育った家に一人で住んでいる。
双子の双葉を、一人待ち続けている。
●麻生桐李桐敷学園に通う三年生。
昔、主人公の家のすぐ近くに引っ越してきた。
ほんわかとした人柄で、接する人達をまったりとした気分にさせてくれる。
主人公より年上で、子ども扱いされるとほんわかと怒る。
今でこそそんな風な桐李だが、引っ越してきた当初は、とある事情から、ほの暗い心情を抱えていた。
●青井智加子桐敷学園に通う二年生。
ひょんな事から図書委員での仕事に携わる事になり、そこで知り合った少女。
お互いに初対面だったが、実は因縁が。
彼女の弟である智久は、かつて主人公の親友だった。
しかし、今はもう居ない。
おっとりとした性格で、お淑やかという印象。
以前は身体が弱く、そのために留年してしまい、だから実際は、主人公よりも一つ年上である。