碧ヶ淵
ネル ■ストーリー■三上辰雄(主人公)は、病気により母を亡くします。そんな折、辰雄の家に喪服に身を包んだ二人の女性が訪れます。
「綾乃(あやの)」と名乗った女性は、妹の「梓(あずさ)」を紹介した後、辰雄の父親が死んだことと自分達の住む村に辰雄を当主として迎え入れる為に来た事を告げます。
唐突な出来事に戸惑い、とりあえずその日は二人を泊める事になりました。
その晩、寝付けない辰雄の部屋を梓が訪れ、不思議香を炊きます。
そして、「お情け頂戴します」と抱きついてきた梓に驚く辰雄でしたが、部屋に漂う不思議な香りのせいか、振りほどくことが出来ずに彼女を組み敷き、処女を奪ってしまいます。
そして、いつのまにか寝床にもぐりこんできた綾乃も交えて、姉妹二人掛かりで辰雄に奉仕してきます。
辰雄は夢うつつの中、何度も何度も二人の身体を楽しみました…。
しかし翌朝、何事も無かったかの様に振舞う二人を見て、辰雄は「夢だったのか…」と思いながらも、自分の故郷のことを知りたくなり、意を決して綾乃につれられ生まれ故郷である碧沢村に向かいました。
本家にたどり着く前に、辰雄は二人の少女と出会います。
一人は電車の中で辰雄を痴漢と間違えた、金髪碧眼の少女「アンリ」、もう一人はあぜ道で出会った、辰雄の事を「たっちゃん」と呼び、旧知の間柄のように話す少女「せり」。
後の二人と自分の関係など、そのとき辰雄は微塵も考えていませんでしたが、本家につくと当主としてのお披露目が行われ、許婚の少女達が紹介されます。
そこで辰雄は、村に来るまでに出会った二人も許婚候補だと知らされます。
「7日間を許婚達と過ごし、しかる後に花嫁を決める」ということになり、辰雄は何も分からないまま、許婚達と村で過ごすことになるのでした…。
そしてその夜、辰雄が目にした綾乃の奇妙な行動とは?徐々に明らかになっていく村に隠された秘密とは?そして、謎が全て明らかになったときに辰雄が選ぶ運命とは?■登場キャラクター■◆御島せり辰雄の花嫁候補その1。
御来屋の分家である御島家の娘。
辰雄とは初対面のはずだが、せりは辰雄を見知っている様子で、「たっちゃん」と呼び、純朴な好意を顕わにする。
天真爛漫で人当たりが良く、元気な田舎っ娘。
家の畑では野菜を栽培しており、トマト嫌いな辰雄にしきりにトマトを勧めてくる。
◆御國梓辰雄の花嫁候補その2。
御来屋の分家である御國家の娘。
礼儀・作法・品格、どれをとっても一流の真正お嬢様。
幼い頃から御来屋家の当主の妻にふさわしいように、夜の作法まで厳しく躾られていた為、辰雄に対して処女を捧げたばかりか、積極的にアプローチしてくる。
他の二人の候補に対しては歯牙にも掛けない振る舞いをする。
◆御園・アンリエッタ・ローゼンバーグ辰雄の花嫁候補その3。
通称アンリ。
御来屋の分家・御園家と、ドイツのローゼンバーグ家の婚姻により生まれ、辰雄の許婚となるべく日本にやってきた。
プライドが高く、勝気。
ハーフと呼ばれることを嫌い、本人はダブルと呼称する。
スタイルが良く自信家で、自分の魅力に落ちない男はいないと思っており、あの手この手で積極的に主人公にアプローチしてくる。
◆沢渡なずな浅葱から主人公の世話をするように命じられているメイド。
対人恐怖症。
人と上手く話すことが出来ない。
その上、少々そそっかしく使えない使用人である為、分家の人間からはうとまがられている。
辰雄の父親には優しくしてもらっていたため、面影の似ている主人公には多少警戒心が薄い。
趣味は知恵の輪で、落ち込んだときなどはお堂に一人座りよく知恵の輪を解いている。
◆御國綾乃梓の姉。
梓と一緒に主人公の元を訪れ、当主として碧沢村に連れてくる。
その際、媚薬を使用し梓の処女を主人公に奪わせる。
物腰柔らかく、主人公に対しても敬語で接する。
また、そのしとやかで上品な立ち居振舞いから、村人達からも羨望の眼差しを受けている。
◆御来屋浅葱主人公の祖母。
村一番の名家である「御来屋家」の大叔母様。
一族の人間には厳しく、畏れられている。
血縁を重んじ、正当な後継ぎである主人公の事を大事に思っている。
前当主で主人公の父親、つまり自分の息子に関しては表情を暗くするばかりで何も語ろうとはしない。
◆御園耕蔵分家の一派である、御園家当主。
高慢で横暴な為、一族の中でも嫌っている人間は多い。
突然現われ、本家の当主となった主人公に媚びへつらいながらも、裏では陰謀を巡らせているようである。
御園家の血を引くアンリを許婚にするべく呼び寄せたのは耕造だが、当のアンリからも嫌われている。