キスよりさきに恋よりはやく
SkyFish 青い海と明るい空。昔ながらの古い建物や街並みは、どこか懐かしい香りを運んでくれる。
この町で俺は、女の子と暮らし始めた。
彼女は俺の教え子で。
俺の従妹で。
俺の許婚で。
そして今は……俺のお嫁さん。
◆◇◆ストーリー◆◇◆物語の舞台は“香泉市”。
歴史ある建物が並び、第二の小江戸や小京都と称されることもある、美しい町です。
自然豊かな山々には古くより続く神社があり、坂を下って白塗り土蔵の建物を抜けた先には、青い海と広く明るい空が広がっています。
主人公は幼い頃、この町と、そこから少し離れた場所にある“刻河村”で過ごしました。
町では姉代わりの美万里、花蝶。
そして、村では妹のような乙姫や瑠璃歌達と共に……でも何故だかその頃の記憶はありません。
すごく楽しかった気もするし、何か悲しい出来事があったような気もするのです。
それから数年。
主人公は高校、大学を東京で過ごし、この町とは疎遠になっていました。
ですが大学を卒業後、この町にある学園に教師として赴任することが決まり……物語を止めていた時計の針は、再び動き始めることになります。
◆◇◆登場キャラクター◆◇◆●大宮郁(おおみやいく)物語の主人公。
新任の若手教師。
それなりにカッコイイ容姿をしていますが、長身の背丈に細身の身体、ぼさぼさ頭……どことなく頼りない印象を受ける青年です。
ですが貧弱というわけではなく、高校時代には運動部に所属していたため、細身ながらに引き締まった体つきをしています。
幼いころに彼が暮らし育った、懐かしの郷里「香泉市」。
その町に教師として赴任してきたところから、物語は始まります。
●朝霧乙姫(あさぎりいつき)主人公・郁の従妹にしてお嫁さん候補。
輪を愛するお嬢様。
幼い頃に身体が弱かった主人公は、自然に囲まれ本人も元医者だった祖父の家へ預けられることになります。
その暮らしの中で出逢った少女が乙姫です。
年の離れていた彼女は次第に主人公のことを兄と慕うようになりました。
その気持ちは再開した今でも変わらず。
幼い頃に交わした許嫁の約束を胸に秘め、主人公のお嫁さん候補に立候補してきます。
彼女は美人というより可愛い感じの女の子。
育ちのせいか、日本的なものを好む大和撫子です。
●騎西瑠璃歌(きさいるりか)主人公のお嫁さん候補にして、乙姫のライバル。
瑠璃歌は香泉市の市長兼、刻河村の村長代理を父に持つお嬢様です。
乙姫と同時期に郁と知り合い、幼い頃から妹の座をかけて争っていました。
そんな彼女は見かけによらず海外の研究所に席を置くくらいの超天才。
ですが主人公・郁が戻ってくると知って大喜び、すべてを放り出して海外から日本へ戻ってきます。
フランス人である母親を持つものの、スタイルはツル、ペタ、ストンと3拍子そろったお子様体型。
本人もだいぶ気にしている様子……●鶴ヶ島有海(つるがしまあるみ)主人公の従妹でお嫁さん候補の一人。
香泉市で喫茶店を経営している女の子。
乙姫や瑠璃歌とも友達であり、仲良し三人組みたいな関係を築いています。
あまり感情を表に出さず、ボソボソと喋る大人しい性格の子ですが、言いたいことははっきり言うクール系。
主人公のお嫁さん騒動に関しても、事情を知った上で「別に良いと思う」とサラリと流すスタンスでいます。
ですが板挟みに遭う主人公の相談に乗っているウチに、彼女の気持ちも徐々に変わっていくことに……?●入間美万里(いるまみまり)親戚の姉で、学校の先生。
同僚の先輩。
乙姫と出会う前、まだ主人公が香泉の町で暮らしていた時に何かと主人公の世話を焼いてくれたお姉ちゃん、それが美万里です。
主人公からすれば姉のような人。
美万里も主人公のことを弟と思っているようで、真面目な性格の彼女は時に厳しく主人公と接してくれることもあります。
それも全部主人公のことを思っての言動なのですが……郷里に帰ってきた主人公は、許嫁の同棲生活を真面目なお姉ちゃんに知らせるわけに行かず、内緒の関係が始まります。
●春日部花蝶(かすかべかちょう)郁や美万里の就任先にして、乙姫や他の女の子達が通う香泉女子学院の学園長代行。
美万里とは姉妹でしたが両親が離婚してしまったため、現在は別々に暮らしています。
酒とたばこ、昼寝に夜更かし……自堕落を絵に描いたような感じの彼女ですが、見た目に反して中身はしっかり者。
保健室を自分の根城として、学生や主人公の悩み相談に乗ってあげるなど、気さくな一面もある女性です。
ですが美万里としては姉にもっとしっかりして欲しいらしく、たまにケンカをすることも……●本庄ハヤタ(ほんじょうはやた)主人公や乙姫達の通う学園の教師。
主人公の同僚。
すらっとした長身に、二枚目と三枚目の中間的な顔立ち。
有る意味一番親しみやすく隙のない、カッコイイ先生です。
一般常識もしっかりと持っており、さらに知識家。
町や村の歴史にも詳しいらしく、色々な場面で主人公を助けてくれる事になります。
そんな頼れるイケメン先生に好意を寄せている生徒は多いはず……なのですが、彼の周りでは浮いた話は出てきません。
なぜならそう、彼は無類の「2次元好き」なのです……●騎西範先(きさいのりさき)瑠璃歌の父親にして、香泉市の市長。
地元では名の知れた名士であり、また名物オジサンとも言われる人です。
主人公からすれば親戚の叔父に当たり、香泉市に引っ越してきた際に住む所を手配してくれた恩人でもあります。
性格も人の良いオジサマ。
娘である瑠璃歌に