ものべの

Lose
※DL版だけの特典として、追加シーン「にゃつはの夜」が追加されております。
■□■ストーリー■□■「ここがものべの!?なーんにも無いねぇ」高知の山深い寒村、茂伸村へと六年ぶりに帰省した主人公、沢井透と、ふるさとのことをすっかり忘れてしまったらしい妹夏葉。
都会はおろか、他の人里からさえ隔絶された古びた空気の中、家守妖怪“あかしゃぐま”のすみ、おさなじみのありす、傘妖の飛車角――懐かしい面々との再会は、錆ついていた記憶の時計を動かし始める。
大掃除、山遊び、水普請、畑仕事、牛鬼の来訪……少しも変わらぬ茂伸の暮らしを重ねるうちに、やがて、村に伝わる土着信仰、“ひめみや流”の夏祭りの夜が訪れる。
夜行市ににぎわう境内に響く触太鼓は、祭りのクライマックス“面舞い”の始まりを告げるもの。
ちぐらとヒトカタとに守られた舞台に浮かび上がるは、七面頬なる大妖と人間たちとが織りなす歴史。
その舞の最中、夏葉は突然倒れてしまう。
「おにいちゃん……夏葉……体がヘンだよう」一晩にして十センチ以上伸びた身長、体型の変化、下腹部からの初めての出血。
夏葉の体を襲ったものは、まぎれも無い異常成長だった。
(このまま、異常成長が続いてしまえば……夏葉の命は!)果たして原因は病か祟りか――焦燥の中、すみとありすとの力を借りて、透は、夏葉を救うための手掛かりを探し始める。
■□■登場キャラクター■□■●沢井夏葉(CV:杏子御津)活発で明るく前向き、好奇心旺盛・行動的で勇敢と、兄には無い長所をたくさん備えた少女。
すみや飛車角に庇護されて育ち、また牛鬼のとおことの相性も良かったため、幼児期には透を別格とし、人も妖怪も特に区別せず、楽しく遊び、それ故また周囲の全てから愛されて育った。
山遊び、川遊びが大好きな上、幼少期から体力、行動力に優れていたため透いわく「ちょっと目を話すととんでもないとこまで一人で歩いていってる」という感じで、その姿を周囲の人間たちから隠してしまうことも珍しくなかったが、「牛鬼のとおこが守っている沢井家」の子供なので、近隣の妖怪たちが見つけ出しては沢井家まで安全に返してくれていた。
が、あるとき、山遊び中に、オオトメ釜の滝つぼに落ちてしまう事故があり、その際のあまりの恐怖から夏葉は事故の記憶を半ば以上無意識化に封じ込めてしまい「よその街でくらしてみたい」とは頻繁に言うようになり、透の医大進学の後押しをした。
引っ越し後は、村とあまりにも違う環境に、透への依存度を一気に深めている。
●すみ(CV:佐倉江美)あかしゃぐま、という童形妖怪。
あかしゃぐまは、愛媛、徳島などに生息する“幸いを呼ぶ”妖怪で本来、茂伸にはいないはずだが「透が産まれたときに、呼ばわれ」沢井家を目指すことになった。
その際、生まれたばかりのすみの道中を気遣い、一緒に茂伸まで来てくれたのが伝承が残るほどの妖怪である「大傘妖飛車角(だいさんようひしゃかく)」ですみを届けたあとも、保護者のように見守っている。
“透を見守るために沢井家にいる”のがすみの存在理由であることに加え、“自分が透を育み、透は、すみの理想どおりに育ってくれた”という愛着・欲目もあるので、深く強く透のことを愛している。
内心、自分が妖力、体力に著しく劣り、また命ある限り童形でありつづけ、肉体的に成長できないことに激しいコンプレックスを抱えている。
本質的には内弁慶でか弱く怖がり。
その裏返しか大きく強いものの象徴としてクジラを非常に好んでいる。
空気を読む力・洞察力に優れるが故、気をつかいすぎての泥沼にわれ知らずハマる傾向にある。
運動能力は皆無で、肉体的には同程度の大きさの人間となんら変わりない。
●有島ありす(CV:ヒマリ)主人公・透の隣家、有島家の一人娘にして、村一番の美少女。
透のことは「隣家にいる幼馴染で、ずっと近くにいたから」という以上に、「自分のことを、ルックスに全く関係なく普通の女の子として扱ってくれる」点でも強い好意を抱いており、夏葉生誕時の「これからはありすもお姉ちゃんだね」発言や、医師でもある父の「じゃあ、透くんに診療所を継いでもらうか」発言などを自分の中での言質とし「透さんの許嫁」を自称している。
好きなことには異常までの集中力と根気を発揮できるのだが、興味を持てないことには全く集中できないタイプの脳の持ち主で、勉強は、興味を持てない部類のことなので、テスト成績などは赤点や赤点ぎりぎりで、両親には「東京うんぬん以前に、大学に入れるのか?」と心配をされている。
茂伸育ち、それも不至で、仕事のため、家にいれることが少ない父にかわって家の仕事を小さなころからやってきているので、基礎体力と根性はガッシリとある。
体つきは細く、胸もつつましやかなものなのだが「確実におっぱいのふくらみはある」ので、すみや、帰って来た夏葉からは、羨望の対象として見られている。
●沢井透(CV:陸奥出流)本編の主人公。
高知県茂伸郡茂伸村出身。
現在は都会の医大に入り医師を目指している。
沢井家と、隣家有島家とだけの孤立群落「不至」に産まれそだったため、有島家にありすが生まれるまでは、沢井家に住んでいる童形妖怪あかしゃぐまのすみだけしか「自分以外の子供」を知らなかった。
ありすの生誕後は「自分より小さな子供」の存在に驚愕し、すぐに彼の天性である保護欲に火が付き、とても良いお兄ちゃん役になった。
夏葉誕生以降の短い期間が、