ノーブレスオブリージュ
CLOCKUP ■□■ストーリー■□■時は近未来。今よりもほんの少し科学が進歩し、人々の生活を便利にしている世界。
しかし一方で、少子化・高齢化が進み、核家族化に拍車がかかり、人と人との触れ合いも希薄となって、人々の心は荒んでいた。
そんな中、世界中でとある職業が注目されつつあった。
メイド・サーヴァント。
一部の趣味人達には「メイドさん」と呼称される、いわゆる「召使い」である。
とはいえ、メイドさんが人々にとって従順なしもべであったのも、既に遠い昔の事。
例えば、今や世界中の人々にとって、メイドさんをパートナーに持つ事は、社会的成功を意味する一つのアイデンティティー。
実際、世界に名だたる著名人は男女を問うことなく、必ずと言って良いほどに、有能なメイドさんが仕えており、逆に有能なメイドを雇ったからこそ、彼らが成功を収めたと言われるほどである。
『ノーブレス・オブリージュ』。
古い時代より掲げられる思想(ことば)を冠するその「団体」は、そんな世界の風潮にいち早く目をつけ、他のだれよりも先に「メイド人材派遣」を主たる業務と掲げ、特にその存在を世界中に知らしめたのが、『ノーブレス・オブリージュ』に所属していたメイド・サーヴァントが、たった一杯の紅茶で大国間の諍いを収め、結果的に世界大戦を未然に防いだとまで言われた――いわゆる『琥珀色の奇跡』である。
まことしやかに囁かれるその『伝説』によって、『ノーブレス・オブリージュ』の名は瞬く間に世界中へと知れ渡り、今では世界中の国々に支部を持つ程の「組織」に成長していた。
ゆえに、いつしか『ノーブレス・オブリージュ』に所属しているメイド・サーヴァントという肩書きは、他のどのような資格よりも重宝されるようになっていた。
加えて、『ノーブレス・オブリージュ』のメイド・サーヴァントにはランク付けがされており、それが高ければ高いほど、より破格の待遇で世界中何処ででも諸手で迎え入れられるのが既に世界的な常識(ルール)でもあった。
だからこそ、今では世界中の女性が、『ノーブレス・オブリージュ』のメイド・サーヴァントになるべく、自己研鑽に励んでいる。
更に『ノーブレス・オブリージュ』のメイド・サーヴァントになってからも、更に上のランクを目指すために、女性達の自己研鑽の日々は終わらない。
『ノーブレス・オブリージュ』のメイド・サーヴァント。
それは全女性の憧れの職業であり、メイド・サーヴァントが側にいる生活こそが一流のステイタス。
これは、そんな世界でのお話。
■□■登場キャラクター■□■●天川遊莉亜(CV:かわしまりの)突如、煌司の元に現れ、他界した彼の祖母に縁ある人物からの依頼と称して、強引に仕えてしまう純白のメイド・サーヴァント。
主と決めた煌司のいう事を嫌な顔一つせず受け入れてくれる包容力を示す。
その反面、どこか融通のきかない一面もあり、ふとした事で機嫌を損ねると、後で手痛いしっぺ返しを喰らわされる事もある。
煌司をひとかどの人物に育てる妙な使命感にも燃えており、にこやかな笑顔のまま彼に鬼のような厳しい特訓を強いたりもする。
世界でも数えるほどしかいない高いランクと権限を与えられているメイドであり、ただ主に仕えるだけの存在ではなく、公私を支えるパートナーを名乗る事を許されてもいる。
その証として二つ名を持つことが許されており、「白き革新」と呼ばれる事がある。
●霧乃依莉沙(CV:一色ヒカル)遊莉亜を追ってやってきて、彼女同様強引に煌司に仕えてしまうもう一人の漆黒を身にまとうメイド・サーヴァント。
遊莉亜の所属する部署と依莉沙の所属する部署は犬猿の仲であるため、同じように遊莉亜と依莉沙もいがみ合っている。
とはいえ、傍からそれを見てると仲の良い二人がじゃれあっているようにしか見えない腐れ縁的な関係だが、本人達は決して仲がいいとは認めようとしない。
大人びた達観した考えを持っているかと思えば、変に意地を張って子供じみた態度を見せたりもする。
基本的に自信の塊のような性格で、自分こそが最高のメイド・サーヴァントであると自負しているが、決して尊大な態度をとるワケでもなく、人当たりは非常に良い。
ちょっと三白眼気味のつり目で、本人も密かにそれを気にしていたりする。
特にそれが原因で小さな子供に怖がられる事が多く、その度に乙女心が傷ついてしまっているらしい。
遊莉亜同様二つ名を許されており、依莉沙のそれは「黒き癒し」。
●綾瀬絢奈(CV:戸沼ゆず)煌司の幼なじみでクラスメイト。
器量よし、気だてよしのクラスの人気者。
見た目に違わず純真な心の持ち主だが、逆に素直すぎるというか、子供っぽい一面がある。
本人もその事を気にしている節があり、それを友人に指摘されてむくれる事も。
しかし、基本的には誰にでも好かれる明るい性格のため、絢奈を慕う人間はクラスの内外を問わず非常に多い。
とある事情から、メイド・サーヴァントになる事に並々ならぬ情熱を抱いており、夢は遊莉亜や依莉沙のように二つ名を許されるくらいになる事。
その為の日々の修練を欠かさない努力家で、遊莉亜と依莉沙に師事したいとも考えている。
以前は煌司とも名前で呼び合う仲だったが、互いに異性である事を意識しだした頃に距離を置いてしまった時期があり、気付けば現在のように名字で呼び合うようになっていた。
●柊ゆかり(CV:北都南)煌司が住んでいるアパート『緋翼荘』の管理人。
煌司の祖母に恩があり、そ