3days-満ちてゆく刻の彼方で-
Lass ■ストーリー紅葉した木々と澄んだ空気に包まれはじめた綾篠(あやしの)市。市内の学園に通う「高梨亮(たかなしりょう)」は、幼なじみである「藤見たまき(ふじみたまき)」と、代わり映えはしないが平穏で居心地のいい生活を送っていた。
あからさまなほどに好意を寄せているたまきに対し、幼なじみ同士の気恥ずかしさ故か、態度を決めかねている亮。
そんな『友だち以上、恋人未満』の2人の関係、そして平穏な街に変化をもたらす事件が起こってしまう。
2人の通う綾篠学園で有名な美少女、「柊美柚(ひいらぎみゆ)」が遺体となって発見されたのだ。
学園内はこの事件の噂で持ちきりになり、様々な憶測が飛び交う。
その中には彼女の身体がバラバラに刻まれていたとか、猟奇殺人犯が夜な夜な綾篠をウロついているとかいう、半ば怪談じみた話もあった。
上級生の美柚に密かな憧れを抱いていた亮も、強いショックを受け、また犯人に対して激しい怒りを覚える。
たまきの心配をよそに、事件にのめり込んでいく亮。
だが、学生という立場では力が及ばないところが多く、情報収集すらままならない有様だった。
そんな不安と焦燥に駆られる2人に追い討ちをかけるかの如く、同級生の1人が飛び降り自殺をする。
2人は、偶然にも「その瞬間」を目撃してしまうのだった。
糸口すら掴めぬまま、狂気が蔓延する世界に投げ込まれた2人。
そんな非日常の中で、亮はようやく、たまきの深い愛情に気付きはじめる。
やがて2人は互いを求め、肉体的にも繋がることを望むが……愛し合う2人の前に現れる黒衣の男鋭利な刃物で喉を一突きにされる亮。
死の闇に沈んでいく亮の眼に最後に映ったものは、生きながらに解体されていくたまきの姿だった……激しい憎悪と絶望の中、途絶える意識。
…………次に目覚めた亮の前に広がっていたのは、あの代わり映えのしない平穏な朝だった……「……夢を……見ていた……ような気がする……」「とても……とても嫌な夢を……」惨劇の記憶すら消えてしまった亮。
何もかもが「殺害される3日前の朝」に戻ってしまっていた。
繰り返される3日間。
だが……亮は漠然とした不安と予感だけを頼りに、「あの3日間」とは違う一歩を踏み出しはじめる……■登場キャラクター【主人公の幼馴染】●藤見たまき(CV:一色ヒカル)主人公の幼なじみ。
優しくて世話好きだが、トロい性格のためドジも多い。
まだ告白はしていないが、主人公のことが大好きで、暇さえあれば隣にいようとする。
いっしょにいるだけでしあわせなのだ。
お弁当を作ってくれるのはいいのだが、赤ちゃん言葉で食べさせようとするのが主人公の悩みの種である。
料理と編物が趣味。
腕前は……?極端な味覚で、好物はシュークリーム。
【殺された学園一の美少女】●柊美柚(CV:楠鈴音)綾篠学園で知らぬものがいないほど有名な美少女。
黙っていても凛とした気品が伝わる存在だった。
物語の冒頭で惨殺され、変わり果てた姿で発見される。
密かに憧れを抱いていた主人公のショックは大きく、そのことがきっかけとなって事件に引き寄せられていくようになる。
主人公が知ることになる彼女の死に隠された真相とは……【ぬいぐるみを抱く眼帯少女】●吾妻梨花(CV:青山ゆかり)主人公とたまきが自殺の現場を目撃してしまう少女。
自傷癖があると噂される彼女。
そして、常にぬいぐるみを持ち歩いていることもあり、周囲の人間は不気味がって近づこうとしない。
主人公は出会いを重ねるうちに、彼女の深い悲しみや、孤独に震える心を知ることになるが……【姉を慕う健気な妹】●吾妻瑠花(CV:金田まひる)公園や駅前で1人で遊んでいる少女。
はつらつとした屈託のない笑顔を見せてくれる。
たまにカメやハトなどをいじめているが、本人は「カメくんやハトさんとあそんでいるの!」と主張。
遊戯施設もないような公園で、1人で遊んでいるのは、家を出た姉「吾妻梨花」と会うためだった。
梨花はなかなか会ってくれないが、今日も健気に瑠花は姉が来るのを待ちながら、1人で遊ぶのだった。
【悲しみに沈む少女】●千神奈々子(CV:常盤もも)殺された「柊美柚」のクラスメイト。
凛とした性格のせいか近寄りがたい雰囲気のあった美柚の、唯一無二の友人だった。
親友の死を知り、涙に暮れる日々を過ごすことに……主人公が美柚のことを調べていく過程で、出会うこととなる。
果たして、奈々子の涙が止まる日は来るのだろうか?【秩序の破壊者】●広原月子(CV:文月かな)妖しい話に滅法詳しい人物ということで、たまきに紹介された女の子は、綾篠学園一の問題児だった。
複数の部活・同好会の部長を兼任するだけに止まらず、学園の内外で暴れまわり、騒動を巻き起こす。
博覧強記、傍若無人、支離滅裂な電波系オタク娘。
姓が「広原」というところから、分かる人には「あること」が分かるはず。