明日もこの部室で会いましょう
ミルクプリン ■ストーリー主人公・樫尾光は、二紺ヶ原学園写真部の副部長。カメラを好きになって5年目だけれど、いまだに「これだ」と思えるような方向性が定まらず、それが写真に出るのか、ここ半年ほどあまり良い写作品が撮れないでいた。
そんなある日、写真部は学生会から廃部勧告を受けることになる。
以前より、活動実績も乏しく人数も少ないのに、倉庫や暗室などスペースを多くとることを他部より批判されていた写真部のことが、学生会会議の場で議題にあげられたのだ。
このまま学生としての活動にふさわしい実績を、来年1月までに出せない場合、写真部は廃部になってしまう。
写真部部長のあずさは、全部員ひとりひとりに事態解決のための「目標」を決めていく。
だが主人公にだけは、何故か自分で考え自分で決めるようにと言った。
コンテストに出すなら、毎年年末頃に締めきりのある「星雲写真展」の大学生以下の部しかない。
または、冬に行う桃園祭という学園祭で、《来場者投票上位入賞》を狙うという手もある。
これは、秋に行われた修宴祭という学内祭と違い、3年生や学外の人間も参加する学園祭で、投票上位ともなれば立派な活動実績と言えるし、狙う価値もある…かもしれない。
ただし撮るなら人物写真、それも女の子の写真を撮るようにと、顧問の先生と部長にキツく釘を刺されてしまった。
女の子を魅力的に撮ることが、あなたには出来るのだと言われたものの、大人しい性格の主人公にはなかなか言い出せず、また緊張してしまって上手く撮れずに失敗を重ねていた。
猶予として使える期限は、およそ二ヶ月と少し。
その途中で行われる合宿までに被写体を決め、緊張しない程度に仲良くならないといけないのだ。
いや。
それ以前に主人公は目標を定めて、魅力的に撮りたいと思える相手を見つけるところからスタートしなければいけなかった…。
■登場キャラクター【元ティーン誌モデルの転校生】●織蓮芳佳(おりはすよしか)修学旅行直前に転校してきた転校生。
物怖じしない大胆な性格だが、普段は明るく人当たりの良い性格。
注文した制服がまだ届いていないため、前の学院の制服を着ている。
自分の可愛さを自覚しているので、まったく振り向かない主人公に対して反感を抱く反面、かなり気になっている。
当てつけのように写真部へ入ったものの、今ではカメラに興味が出てきている。
ティーンズ誌のモデルをしていたが、現在は休止中。
基本的にミーハーで、話題を独占するのが大好き。
【軽薄そうに見える実力者】●曽爾崎あずさ(そにざきあずさ)写真部の部長。
三度の飯より昼寝が大好きで、放課後のひとときをダラダラと過ごすのを何よりの至福としている奇人。
夏は屋上に持ち込んだピーチパラソルの下で、冬は部室へ持ち込んだコタツによくいる。
普段は呑気さと適当さの塊だが、カメラを持つと無頼のような雰囲気を帯びる。
撮る写真は主に静物写真。
特にカメラそのものを写すのが大好きで、部員がカメラを買うとまず間違いなく飽きるまで延々写されるハメになる。
【お節介焼きのクールな後輩】●天宮夏音(あまみやかのん)二眼レフとトイカメラを愛する写真部の後輩。
撮るのは犬猫の写真ばかりという動物雑誌の投稿の常連。
センスも知識もなかなかのものだが、カメラに関してはなぜか可愛らしさとマイナーさを優先してしまうようなマニアっぽさを備えている。
性格はクールで頑固。
物事には動じない性格…のはずが、主人公の偶然(?)によるセクハラには何故かドキドキが止まらない。
【親友で悪友で…幼なじみ?】●菱熊頼可(ひしぐまらいか)主人公の幼なじみにして親友。
カメラマニアの父親の経営するカメラ屋の娘。
幼い頃から英才教育とばかりにカメラを押しつけられたことに反発して、今ではすっかり大のカメラ嫌いに。
だが1年前の学園祭で、主人公に撮られた写真を目にしたことで気持ちが変わり、今は写真部に籍を置いている。
【コスプレ好きのヘタれ教師】●藤沢諒子(ふじさわりょうこ)写真部の顧問をしている国語教師。
顧問になった部活は廃部になるというジンクスを持ち、7つ目になる写真部の顧問を継いで今年で3年目。
潰れそうな気配をジワジワと感じながら日々怯えている。
元々、文芸の方(BLとも言う)で同人活動をしていたが、顧問になってからはコスプレ写真に目覚め、精力的にイベントへと参加している。
趣味は教え子でのBL妄想。
周囲の同僚が引くくらいの大食らいだが、頭に行かず全て胸に行っているという噂である。
撮る写真は全てコスプレ&耽美系・ゴスロリ系写真。
ただし見る目だけはあり、部員へのアドバイスは正確。
投稿や出展するコンテストへの勧めも、かなり的確である。